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(あるわけないよね?!強いて言うならザマアミロ!ってくらいでしょ!)


『志半ばって言うけど、元々お義父さんが社長の恩人だってだけで好き放題していたツケが回ってきたってだけじゃないの。


 …むしろ社長が更迭される前に海外に赴任できただけでもよかったんじゃない?』


『お前、何笑ってんの!馬鹿にしてんのか!誰のおかげで飯が食えてると思ってるんだ!


 …舐めた口きいてんじゃねえぞ!』


 私の指摘はおそらく図星だったのでしょう。夫は目を真っ赤にしてブチギレてきます。


 そんな夫の姿は、いよいよ父の限界点を突破したようで…。


『舐めた口きいてるのはお前の方だろうが!よくそれで離婚したくないだのふざけたこと抜かせたもんだな!』


 夫を<お前>呼ばわりの上、大声で怒鳴りつけました! 


『簡単に許されると思ってもらったら困る!新居探しだ?!ふざけるな!


 …そんなに色々こだわりがあるなら自分でネットででも探せばいいだろう?!


 …ただ、間取りにだけは気をつけた方がいいと思うがな!』


 父は一呼吸入れてから、こう断言しました。


『お前1人で住む部屋が、あまり広くても掃除が大変になるだけだろうよ!』


 父の有無を言わさぬ発言に、夫は慌てて反論します。


『いや、だって…その…ちょっと待ってくださいよ!これは俺たち夫婦の問題ですよ?!


 …余計な口出ししないでもらえます?!』


『本当に…親子揃って同じこと言うんだね…もうね、夫婦の問題とかそういうレベルの話じゃないって。

 

 …まだわからないのかな?…とにかくさ、こちらの要求は覚えてるよね?』


『ぁあ?!要求?!』


『モナとの離婚の証明ね。来月には帰国するんでしょ?しかももう別れたんでしょ?


 …じゃあ期限は3週間にしようかな?』


『は?期限?』


『そう、期限ね。3週間後までに離婚の証明書を出して。…あと私たちに対する真摯な謝罪ね。


 これは目に見える形で。それがない場合、まあどうなるか想像してみて。


 …言っとくけど重婚を認めた音声もあれば、結婚式の写真もある。


 …日本で裁判になったら完全に詰んでるってことをお忘れなく』


『ちょっと!勝手な事言ってんじゃ…言うなよ…!3週間で離婚なんてできるわけないだろ!


 …あいかはわからないだろうけど、こっちは離婚するのに裁判だっているんだぞ!


 そんな簡単に証明なんて出せないって!』


 慌てふためく夫の姿が、音声越しにも手にとるようにわかりました。


『そうなの?でもそんなの私からしたら知ったこっちゃないって感じなんだよね。


 …来月帰国するまでに裁判でも何でもして、頑張って離婚したら?


 だってモナと別れるって簡単に言い出したのは慎也だもんね!』


『そんな…!だって裁判だって書類手続きだっていつになるかなんてわかんないし!


 …そんな無責任なこと言わないでくれよ!』


『無責任なのはどっちなのよ…離婚が成立しないのに帰ってくるつもりだったわけ?』


『…チッ…そんな訳ないだろ…』


(あ、やっぱりね…!)


 慎也はどうやら、離婚を成立させずに帰国するつもり満々だったようです。


(どんだけクズなの…本当にさあ…)


『とにかく私たちからの話はこれだけ。300万円はちゃんとお義母さんに返金しておきますからご心配なく。


 …夫のしたことは…またはしていることは、日本では決して許されることじゃないし、私たちも許さないよ?


 …日本に戻るって言うなら覚悟してね。きっと、300万円なんて端金じゃ済まないと思うから!』


 言い切った私に、夫は息を飲んでいます。


 さあ、夫はこの先、どう出るでしょうか? 

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